わかりあえない


いかん。最後に更新してから半年近くも経っていた・・・


愛の流刑地」を観てきました。
渡辺淳一の世界観がどうにも苦手だけれど、
トヨエツ好きとしては見ておいた方がいいかしら?と
思っていたところ、ちょうど時間があったので行ってきました。


映画代を返して欲しい・・・
やっぱり渡辺淳一の世界というのは
「アホなおじさんが愛という言葉に踊らされて喜んでいる
愚かな物語」ばかりなのだと気がついた。


二人だけの密な世界に溺れてしまって、その罪悪感に酔いしれて
しまうという経験はしたことがある。
その常に後ろ暗いが「人を深く愛しているんだ」という言葉の
元に密かな優越感をもったカンジは、人間の欲に犯された
特異な世界だと思う。
それを「死にたくなるほど人を愛する」というキレイな言葉の
オブラートで包むのは止めて欲しい。
それは愛なのだろうか?


この映画にいたく感動したというブログを結構みた。
そんなにも世の中の人たちはその愚かな世界に溺れてみたいと
思っているのだろうか?
「愛」というていのいい美しい言葉で飾っているが、
所詮、この女性は際限の無い自分の欲を満たす世界が怖くなったので
死を選んだとしか思えないんだけど。
それを「愛」だと勘違いしないで欲しい。


それにしても、長谷川京子の演技のひどいこと・・・・
あんな三文芝居久しぶりに観ましたよ。


かろうじて、トヨエツや寺島親子の演技の素晴らしさに
救われましたが、ホント観なくていい映画でした。