やりきれない・・・

インフルも地味に治らず、鬱々とした気分であった本日。
上の妹から電話が鳴る。
彼女からの電話は去年くらいからイイ話しだったことがない。
ちょっと身構えて電話に出た。


妹の去年別れた元ダンナが自殺したと言う。
耳を疑ってしまった。
自分の好きな夢をしっかり実現して、あげく女つくって
家に金入れなくなって離婚した。
夢があれば家族とかいらなくって幸せな男なんだろうと
勝手に思っていたから。


最期、子どもに会いたいと妹が住む、ウチの実家まで
遥々出掛けて行き、それが叶わないと知って、姿を消して
数日後に郊外で練炭自殺をしたと聞き、彼の味わった孤独を思うと
胸が痛くなった。
のたれ死ねばいいと思ったことがあったけれど
せめて生きていろよ、バカ野郎とそんな言葉ももう届かない。


一度は義弟と呼んだ男。
若くて才能があって仕事バカだった。
妹と付き合いだした時にクリスマスに靴下を買ってあげたら
とっても喜んで、お返しにと「夜空のムコウ」のCDをくれた。
私のことを「姉ちゃん」と呼んでいた彼。
無口だけれども、私には笑顔を向けてくれていた。
私に何かできることはなかっただろうか?と胸がザワっとした。


最後に口をきいたのは、養育費を払わっておらずに
店を辞めたという嘘を暴くために、私が芝居して掛けた電話。
先月のことだった。
偽名を使って、声色も少し変えて話したが薄っすらと
私だと分からせるような電話をかけた。
「そんな嘘は通用しないよ」と薄く釘を刺した。
それっきりになってしまった。


何もかもが面倒になったのか、失った家族の大事さ・淋しさに
耐えられなくなったのか彼の気持ちは全く分からない。
ただ、何としてでも生きて欲しかった。
姪っ子の父親は彼だけだから。


やり切れない気持ちでいっぱいだ。